生涯を通じて健康な歯でいるために、「予防歯科」をはじめましょう。 |
予防歯科とは |
予防歯科とは、歯周病やムシ歯などになってからの治療ではなく、なる前に、歯や歯ぐきを正常な状態に守ることです。 歯とお口の健康を積極的に守るため、歯科医院などでの「プロケア(プロフェッショナルケア)」と、歯科医や歯科衛生士の指導に基づいた毎日の「セルフケア」の両方で、「予防歯科」を実践しましょう。そのためにも、歯科医院での定期的な健診が大切です。 |
近年、日本でも「予防歯科」が注目されはじめていますが、すでに欧米では、歯科医院などで定期健診を受けることが習慣になり、日頃から歯科医や歯科衛生士と一緒に歯とお口の健康づくりを実践しています。 「予防歯科」の基本は、歯が生えはじめた時から歯の健康を考えることにあります。歯を失うと生活の質(QOL)が下がります。そうならないためにも、正しい知識を身につけ、生涯を通じて歯をトラブルから守り、管理する「予防歯科」が重要なのです。ここ日本でも2012年に厚生労働省から「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項」が報告されるなど、「予防歯科」を推奨する機運が高まっています。 一生、健康な歯とお口でいるために、「予防歯科」をはじめましょう。 |
歯科医院で、定期的にお口の状態チェックと歯磨き指導を受けましょう。 |
歯並びなど、お口の状態は一人ひとり異なるので、歯科医や歯科衛生士に自分に合った歯磨き指導やフッ素塗布など専門的なケアをしてもらいましょう。 磨き残しがないかなど定期的なチェックのために、歯科医院などでの健診を年に2〜3回受けることが望ましいでしょう。 |
北欧の国スウェーデンは、「予防歯科」先進国として知られています。そんなスウェーデンも、かつては、多くの人がむし歯や歯周病で歯を失っていました。その状況を重く見たスウェーデン政府は、1970年代に「予防歯科」を国家的な一大プロジェクトとしてスタートさせました。効果は絶大で、現在のスウェーデンは、世界で最も歯科疾患が少ない国と言われています。 | |
1970年代のスウェーデンで、「予防歯科」の重要性が世界で初めて打ち出されました。スウェーデンのイエテボリ大学が、むし歯などの口腔疾患と、歯科医によるプロケアや歯科治療後のブラッシングとの関連性について、大規模な調査を実施しました。その結果、むし歯予防には、セルフケアとプロケアの両方が重要であることがわかり、これ以降、歯科治療では、それまでの対症療法ではなく、「予防歯科」がより重要であると考えられるようになったのです。 スウェーデン政府は、「予防歯科」の考えを国家的な歯科医療の方針として採用し、歯科医院で「予防歯科」を受診することを義務化しました。今では、国民全員が定期的にプラークコントロールと歯科指導、治療を受けることができるようになっています。20歳未満の国民は、チェックも歯科医院での治療も無料です。子どもの時から歯の健診が当たり前のこととしてとらえられ、歯の健康づくりが生活習慣として定着しているのです。 |
セルフケアを実践しよう フッ素編 | |
歯の健康を守るための 大切な成分です。 フッ素(自然界にある元素の1つでお茶などにも微量に含まれている)は骨を作るために欠かせない役割を果たしており、ムシ歯予防にも高い効果を発揮します。 |
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歯垢(プラーク)はどこに残りやすいの? | |
さて、それでは歯周病になりにくくするためにはどうしたらよいのでしょうか?もっとも大切なことはお口の中をきれいに保つために、歯ブラシで歯垢(プラーク)を取り除くことです。そして、症状に合わせて歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)を掃除していくことが重要となります。 最近では歯周病と全身疾患(糖尿病、心臓病、低体重児早産など)との関係も明らかになってきており、口臭の原因にもなります。また、タバコは歯周病を悪化させることが知られています。正しい歯みがきで歯周病を予防しましょう。 |
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資料参考潟宴Cオン |